歯科で咬む紙はなに?
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こんにちは。新年度になり、新天地で新しい生活をスタートされる方も多いかもしれません。また、最近気温も上がり、過ごしやすくなってきました。花粉症の方は辛いかもしれませんが・・
当院の近くの城北公園では、桜川という名に恥じないくらい桜の木が多く、毎年花見を楽しみにしている方も多いとおもいます。 残念ながら今年は新型コロナウイルス予防のための外出制限も有り、ほとんど桜を見れないうちに葉桜になってしまいました。
さて、今回は歯科の治療を受けるときに良く咬んでいただく、赤や青の紙についてお話しします。
歯科治療、特に被せ物などを入れる時に、赤や青の紙を咬むことがあると思いますが、その紙の名前は「咬合紙」といいます。
咬合紙は厚さ約10-50μm程度の紙で、主に咬合調整 (噛み合わせの調整) をするときに使用します。
この咬合紙を上の歯と下の歯の間にいれ、まっすぐかんでいただいたり、左右に動かしてもらい、強く当たっている場所やあたり方が不安定な部位を削って調整していきます。
当院では主に12-20μmの咬合紙を使っていますが、この12μmは、0.012mmのことです。
20μは、どのくらいの厚みかというと、日本人の髪の太さの約1/4程度です。(日本人女性の髪の太さは、平均約80μmで、欧米人の平均は50μmだそうです。知りませんでした! 参照: 花王グループホームページ)
噛み合わせの調整がかなり細かいということが分かると思います。
ヒトの歯の感覚はとても優れており、この程度の厚みであっても、噛み合わせの高さの違いや当たりの違いを認識してしまいます。試しにティッシュペーパーを咬んでみてください。上の歯と下の歯の間にティッシュペーパーが介在しているのが分かると思います(ティッシュペーパーの厚みは約40μm)
わずかな噛み合わせの当たりの違いにより、痛みが出たり、歯周病の進行が促進したりすることがあります。
噛み合わせが強く感じたり、高く感じるときは、お近くの医院に相談してみましょう。
→虫歯治療
(管理者) 鈴木瑛一 歯科鈴木医院 副院長 歯周病学会専門医