歯周病と糖尿病との関係性

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先週末に板橋区立文化会館で中高年のための健康講座が行われ、演者をさせていただきました。

医師の先生、歯科医師(自分です)、歯科衛生士さんと3職種の演者の連携で行われ、とても面白い企画でした。

講演内容は糖尿病と歯周病との関係性についてです。

 

糖尿病と歯周病との関係性について聞いたことがあるかたもいらっしゃるかもしれません。

糖尿病の合併症として網膜症や腎症などが知られていますが、歯周病も糖尿病第六の合併症とよばれるほど糖尿病との強い関係性があります。

糖尿病になると感染がしやすい状態になったり、創傷治癒が遅れたり、免疫異常になったりと、歯周病を悪化させる原因になります。

1990年に行われたアメリカの研究では、2型糖尿病患者は、非糖尿病患者に比べ歯周病の発症率が2.6倍高いという結果が得られております。

また、2型糖尿病は,非糖尿病患者と比較し2年後における歯槽骨吸収リスクが高いとも言われております。(Taylor GW et al. J Periodontol 1998) 

 

同時に、歯周病になると糖尿病が悪化すると言われています。

歯周炎による糖尿病悪化の機序としては、炎症性サイトカインによるインスリンの抵抗性増加が報告されています。

歯周炎など、局所で炎症がおきると細胞から炎症性サイトカインという物質が放出されます。その炎症性サイトカインの一つにTNFαがありますが、このTNFαが血糖値を下げるインスリンホルモンの作用を減弱すると考えられています。

このように、糖尿病が悪化すると歯周病が悪化しやすく、歯周病が悪化すると糖尿病が悪化しやすくなるという負のサイクルが起こってしまいます。

医科・歯科連携により、両方向から治療していくことが大切なので、糖尿病・歯周病に不安を感じている方は、かかりつけ医やかかりつけ歯科医でもう一度しっかりと検査をしていただければとおもいます。

そして、糖分・脂質の過剰摂取はやはり健康にとっては好ましくないようです。食欲の秋ですが、皆さんくれぐれも食べ過ぎに注意してくださいね!

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歯周病治療

(管理者) 鈴木瑛一 歯科鈴木医院 副院長 日本歯周病学会専門医

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